「日本矯正歯科学会」とは、矯正歯科分野における専門医の育成と質の維持、歯科矯正学の進歩と発展を目的として1926年に設立された、日本を代表する学術団体です。
全国各地の矯正歯科医を中心に、6,400名を超える会員で構成されています。
日本矯正歯科学会が認定する資格は「認定医」「指導医」「専門医」です。
とくに「専門医」は日本全国にわずか300人しかおりません。
今回は3つの資格の条件や難易度について詳細をお話しさせていただきます。
※当アリビオ矯正歯科クリニック院長の久保田は、この「日本矯正歯科学会」が公認した、
「認定医」「指導医」「専門医」3つの資格を有しています。
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公式サイト:日本矯正歯科学会(外部サイトへ移動します)
日本矯正歯科学会の「認定医」「指導医」「専門医」の違いとは
もっとも基本的な「認定医」
「認定医」とは3つの資格のうち、もっとも基本的な資格です。
認定医となるには、以下5つの条件を満たすことが条件です。
a.歯科医師免許を有すること
b.歯科医師免許取得後、5年以上継続して日本矯正歯科学会(以降「学会」)会員であること
c.学会指定研修機関において、5年以上矯正歯科研修を修了した者
d.学会の認めた学術刊行物に、矯正歯科臨床に関する報告を発表した者
e.学会倫理規定を遵守する者
これらをクリアすると、矯正歯科医師として公式に自身の判断で治療ができるようになります。
リンク:公益社団法人 日本矯正歯科学会 認定医制度規則(外部サイトのPDFファイルが開きます)
認定医を指導する資格である「指導医」
「指導医」とは、先ほどご紹介した認定医を目指す人を“指導できる”資格になります。
指導医となるには、以下4つの条件を満たすことが条件です。
a.12年以上継続して日本矯正歯科学会の会員であること
b.12年以上矯正歯科の臨床、教育、研究に専従している者
c.「認定医」である者
d.大学の附属病院で主に矯正歯科治療を行なう診療科において、矯正歯科臨床に関し3年以上の教育歴および相当の研究業績を有する者
このように、認定医よりもさらに取得するには難しい資格になります。
優秀な医師をさらに選抜した「専門医」
学会では、認定医の中でも特に技術や経験が優秀である医師を選抜し、“日本矯正歯科学会専門医”を認定しています。
よって、「専門医」は“治療技術の優秀性を証明する資格”であるといえます。
この資格を取得するには認定医の資格取得後に、
a. 10年以上継続して日本矯正歯科学会の会員であること
b. 矯正治療に関する学術論文を発表すること
c. 学会の定めた10種類の課題症例を自分で治療し、その全ての治療結果と2年以上の予後判定が学会の定めた基準を満たして合格すること
以上3つの条件を満たさなくてはなりません。
とくにcの条件は、専門医資格取得のうち最大の難関です。
治療経過をレポートするだけでなく、治療前後の比較と治療後2年以上を経ても良好な状態で維持されている証拠を、患者様ご本人の同意書とともに提出しなくてはなりません。
「日本矯正歯科学会専門医」と、一般的な“矯正歯科の専門医”の違いとは
“日本矯正歯科学会の専門医”と一般的な言葉としての“矯正歯科の専門医”との違いには大きなものがありますので、ご注意ください。
「私は矯正歯科の専門医です」と自称した場合、「私は矯正治療をする歯科医師です」という意味であり、「日本矯正歯科学会の専門医です」という意味ではありません。
医院の看板に「矯正歯科専門医」と書いてあっても、専門医としての資格があるとは限りません。
現在の法律では、歯科医師である限りはどの専門分野の治療をしても良いことになっているからです。
いずれにしても、適切で安全な矯正歯科治療を受けるなら、“日本矯正歯科学会の認定医・専門医”の資格を有する医院にかかることをおすすめいたします。
当医院の院長は、全国に約300人しかいない「専門医」です
当アリビオ矯正歯科クリニック院長の久保田は、大学卒業後に矯正歯科専門医をめざし、母校でもある昭和大学で15年の勤務経験を経て、日本矯正歯科学会の「認定医」「指導医」「専門医」3つの資格を取得いたしました。
現在、歯科医師の数は数10万人ほどおります。
そのうち日本矯正歯科学会の会員数は約6000人おり、学会の認定医は約3000人、その中でも専門医は約300人しかおりません。
矯正歯科の治療技術や材料は今もなお進化しています。
これからも学会や研究会に積極的に参加して、患者様のニーズにお応えできるように見極めながら、良いものだけを患者様に提供していくことを目指します。