近年の顎咬合学では、1回噛むごとに3.5mlの血液が脳に送り込まれ、噛む運動によって脳の動きが活発になるということがわかっています。
また、「ガムを噛む」という行為には、集中力や記憶力がアップしたり、食欲を抑えられたり、さまざまなメリットがあります。

しかし「矯正治療中の歯にガムは良くないのでは?」と、不安に思う患者様もいるかもしれません。
そこで今回は「歯列矯正の治療中にガムを噛んでもいいのか」について詳しくご紹介します。

矯正治療中のガムについて

歯列矯正の治療中にガムを噛んでもいいのか?

歯列矯正中は器具をつけているので、人によっては十分な歯磨きができずに虫歯になりやすいケースもあります。そこでおすすめなのが、糖分を使用していない歯科専用のガムを噛むことです。ガムを噛むと唾液が分泌され、虫歯の原因となる酸の発生をある程度抑えてくれます。

また、ガムを噛むと口周りの筋力が鍛えられ、噛み合わせの改善を促進してくれる効果もあります。ポイントは、前後左右の歯で均等に噛むことです。歯の片側だけでガムを噛み続けると、噛み合わせが悪くなることもあるので注意しましょう。

矯正中に噛むなら「歯科専用キシリトールガム」がおすすめ

歯列矯正の治療中にガムを噛んでもいいのか?

糖分を含んだ甘いガムは虫歯の原因になりやすく、矯正器具にくっつきやすいという難点があります。
そこでおすすめなのが、「歯科専用」とただし書きされたキシリトールガムです。

歯科専用キシリトールガムの特徴1.虫歯の原因になりにくい

「歯科専用キシリトールガム」の甘味成分は100%キシリトールで、ほかの甘味料は一切使われていないので、虫歯の原因になりにくいのです。

砂糖を食べると、虫歯菌が砂糖を分解し、虫歯の原因になる「酸」を作り出します。
キシリトールの場合は「酸」がほとんど発生しないので、虫歯の原因菌の活動を抑制できます。結果的に、歯に付着する細菌のかたまりであるプラークの減少にもつながります。

歯科専用キシリトールガムの特徴2.矯正器具につきにくい

くっつきやすい食べ物は、装置に付着してトラブルを招く可能性があるため歯科矯正中にはNGです。しかし、「歯科専用キシリトールガム」は、矯正器具や歯に付着しにくい原材料を使用しているので、矯正中も安心して噛めます。

歯科専用キシリトールガムの特徴3.歯の再石灰化を促す成分を配合し、初期虫歯を修復してくれる

「歯科専用キシリトールガム」は、リン酸カルシウムやフクロノリ抽出物(フノラン)など、「歯の再石灰化」に効果があるとされる成分を通常のガムよりも多く配合しています。

歯の再石灰化とは、歯から溶け出したカルシウムなどを再び歯に戻して修復すること。歯の成分が溶け出す「脱灰(だっかい)」が進むことで、歯は初期虫歯になりますが、この段階ではまだ虫歯の進行を食い止められます。重要なカギとなるのが「再石灰化」です。

実は、口の中では食事のたびに脱灰が起こっていますが、唾液の成分の働きにより、再石灰化も自然と行われています。脱灰が起こりやすい食後に歯科専用キシリトールガムを噛むことで、効果的に虫歯を防げます。

歯科専用キシリトールガムはどこで買える?

歯科専用キシリトールガムは、歯科医院や矯正歯科で購入できます。
インターネット上のショッピングサイトでも販売されていますが、かかりつけのクリニックで購入すれば、送料がかからないのでおすすめです。

歯科専用ガムを噛んで口内環境を整えよう

歯列矯正中にガムを噛むときは、下記の2点を心がけるようにしましょう。

  • ガムは「歯科専用キシリトールガム」を選ぶ
  • 前後左右の歯で均等に噛む

歯列矯正中の患者様はぜひご参照ください。

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